The ocean plays a vital dominant role in ecosystem dynamics.

地球の大きさと海水の体積

Albatross Alliance のマークの意味

果てしなく大きな海。その水は無尽蔵のように見えます。でも、本当はちょうどこの真珠の一しずくほどの大きさしかありません。海の水は、どんなに汚しても、浄化できると思ってしまいますが、でも、本当は人魚の涙ほどの大きさ。だからこそ、海は私たちにとってかけがえのない存在です。

地球の体積は、およそ1兆833億1978万立方キロメートル。表面積は5億1000万平方キロメートルで、その約70%を海が占めています。

ところが、

海の水の体積は13億5,000万立方キロメートルです。
ちょうど、このマークの”O”の大きさと同じです



海洋への流出

海洋への流出
2014 年頃より海洋中のマイクロプラスチックの環境への影響が、国際的議論の俎上にのぼるようになりました。プラスチックのリサイクル率は9% となっていますが、環境中に流出している割合も多いと言われます。2018 年の研究では、既に世界の海に存在しているプラスチックごみは1 億5,000 万トンとされ、2019 年の流入量は1000 万トンを超えると言われます。そのうち観測可能な海面上にあるのは44 万トンですが、残りは海底に沈むなどして行方不明となっています。

マッキンゼー&カンパニーおよび、世界経済フォーラムと循環型経済を推進するエレン・マッカーサー財団による報告書、”The New Plastics Economy: Rethinking the Future of Plastics“ では、現在の海洋におけるプラスチックの量について言及されています。毎年、少なくとも800 万トンのプラスチックが海洋に流出しており、このまのスピードで増加した場合、2050 年には魚類の総量を上回ると警告されています。

Each year, at least 8 million tonnes of plastics leak into the ocean – which is equivalent to dumping the contents of one garbage truck into the ocean every minute. If no action is taken, this is expected to increase to two per
minute by 2030 and four per minute by 2050. Estimates suggest that plastic packaging represents the major share of this leakage. The best research currently available estimates that there are over 150 million tonnes of plastics in the ocean today. In a business-as-usual scenario, the ocean is expected to contain 1 tonne of plastic for every 3 tonnes of fish by 2025, and by 2050, more plastics than fish (by weight).

海には、海流が流れており、ゴミもその流れによって運ばれるため、ゴミが溜まってゆく特定の場所、ゴミベルトが存在します。北太平洋の中央(およそ西経135 度から155 度、北緯35 度から42 度)の太平洋ゴミベルトもその一つですが、浮遊したプラスチックなどの破片が北太平洋循環の海流に閉ざされて集中してます。この面積はテキサス州の2 倍に相当するといわれ、広大な面積となっています。
プラスチックの分解は低温では進まないため、海底に残留したゴミは、長期間にわたって存在し続けます。2019 年に房総半島の約500km 沖合で水深6000m の海底を調査した際には、1984 年に製造された食品の梱包材が残されていました。

しかし、プラスチックには、この「次」の問題があります。単に、海中に大きな梱包材の形、ミクロな粒子の形としてだけでなく、紫外線や海流などの刺激により「化学分解」し、さまざまな分子に分解されてゆくということです。その中には毒性が強い、生物の内分泌系を撹乱させると言われるものも含まれます。

海は広く、海水の量は無尽蔵に見えます。が、実は、有限です。ゴミベルトの中では、その濃度も高くなってしまうことが分かっています。


産業革命の時代、人々は200年後の地球に何が起こるか、分かっていませんでした。今、私たちは、10年後、50年後、そして、200年後に何が起こるか、知っています。